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新学習法「自学創造教育」

 甲南高等女学校では、昭和2年度より新学習法が採用されました。学級本位から学科本位に改めて各学科教室は固定し、生徒は毎時間学用品を携えて移動しました。これを動機として本学の特色ある新教育法が生まれました。本校の実施したこの新教育を「自学創造教育」といいます。
 教育原理は「自由意志を重んじ、自己の力によって価値創造への進展に努力せしむること」であり、その目的は「生徒の内面に価値創造の意識を揺り動かし、自覚し、助長する」ことにあります。

 教育方針は以下の4点で、現在の学園の教育方針(全人教育・個性尊重・自学創造)の原型が見られます。

  • 生徒本意の教育(教師本位の規範を強要しない)
  • 個性尊重の教育(画一的・形式的教育の幣に鑑み、個人的指導を盛んにし、個性を中心として天賦の才能を発揮させる)
  • 全人格主義の教育(教科目の独自性に割拠することを避けて、価値の調和的発達を図る)
  • 生活本位の教育(実際生活に即して価値を体験せしめ、これを基として価値進展の欲求を促し、生活をして価値創造の無限の過程たらしめんことを力める)

「自学創造教育」では「従来の教師本位の詰込的・形式的教授法は影を潜め」「自ら調べ自ら考える力を養う」こととなり「教師は教えるものではなく」「生徒と共に伸びて行く」ものとなりました。
 教室では、独自学習と相互学習があり、独自学習では6人程度のグループで問題の選択・構案等を協議し、これが終ると相互学習に移って、ここでは学級全体で問題を解決すべく、教師も参加して全く自由な態度でディスカッションします。
 この新学習法は、設備の不足や昭和13年の阪神大水害等の様々な事情で長続きしませんでしたが、戦後大いに奨励された新教育(カリキュラム、ガイダンス等)に先駆けるものであり、教師本位、画一的、偏知的から脱却した、自律的、生徒本位、個人的な教育精神は、現在も学園の教育理念の中に息づいています。

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