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『源氏小鏡』

 『源氏物語』梗概書の1つ。『源氏物語』は中世の歌人や連歌師にとって、必須の古典だが、全54 巻という大作であるため、全巻の習得は困難であった。そこでダイジェスト版(梗概本)が作成され、鎌倉から室町時代大いに利用されることとなった。作者未詳。「源氏小鏡」「源氏大鏡」などの名称がある。その中でも『源氏小鏡』は、和歌すべてを引くものでなく、各巻に連歌寄合を載せ、巻の主要な場面を知識として身に付けようとしたと考えられる。
 本書は、岡見正雄校『良基連歌論集三』(古典文庫・昭和30 年)に「五、光源氏一部連歌寄合之事」として翻刻されているものである。室町時代後期頃の書写か。書誌は縦21.2 糎、横15.2 糎の袋綴で、最初の1冊に題簽は付されているものの何も書かれていない。
 『源氏小鏡』は、6系統に大別され、本書はその中の第3系統第1類に該当すると考えられている。

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