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トマス・ハーディ コレクション

 本学図書館所蔵の上記コレクションは、19世紀後半から20世紀初頭のイギリス文学を代表する小説家であり、詩人でもあるトマス・ハーディ(Thomas Hardy, 1840−1928)の色々な小説や詩集の初版本と共に、特にハーディの伝記を一応書いたとされる二度目の夫人フローレンス・エミリ・ハーディ(Florence Emily Hardy, 1879−1937) の未発表の自筆の書簡28通と、ハーディの自筆の短信2 通を中心とする。その他、彼の様々な時期の写真、彼の葬儀時の新聞報道写真、私家版の詩、彼と親交の深かった批評家エドマンド・ゴス、彼の原稿の処理の世話などをしたフィッツウィリアム博物館の館長シドニー・コッカレルの手紙、劇として上演された作品のプログラムなど、ハーディの晩年を彩る数多くの品々を含んでいる。
 今回特に紹介したいのは、フローレンス・E・ハーディ夫人の自筆の書簡で、全部で28通だが、それらは総てハーディと夫人双方の極めて親しい友人エセル・イングリス夫人(Mrs Ethel Inglis)へ宛てられたものである。それらの差し出された期間は、1915年10月15日から1925年5月22日までのもので、それはハーディが75歳から85歳までの晩年の時期にあたる。それらの書簡では、その時期のハーディの生活や体調のこと、彼を訪ねてきた様々な小説家、詩人、劇作家などとの交友録、彼らの作品についての感想 - 例えば、ヘンリ・ジェイムズ、ジョージ・ムア、バーナード・ショウ、アントニー・トロロップ、ジョン・ゴールズワージ、ジークフリード・サスーン、ジェイムズ・バリー、戦後来日し、京大や甲南大などで講義をしたこともある詩人エドマンド・ブランデン等々についての感想などが率直に記されており、しかも自筆で未発表の書簡なので、極めて興味深いだけでなく、研究上でも貴重なものだと思われる。

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