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ヨハネス・グーテンベルク『42行聖書』

 活版印刷の発明者とされるグーテンベルク(Johannes Gutenberg)が、1455年頃にドイツのマインツで印刷したラテン語の聖書の一葉。一頁が42行の2段組みになっていることから『42行聖書』と呼ばれる。印刷部数は158部とも180部とも伝えられ、羊皮紙(ベラム紙)に印刷されたものと紙本の2種類がある。現存するものは合わせて48 部とされるが、640葉余りからなる完本はそのうち21 部である。多くは上下2巻本に装丁された。印刷部数が少ない割に多くの完本が残るのは、ドイツの修道院に所蔵されていたものが多かったためと見られている。
 本学所蔵のものは上記の48部とは別に、1920年にニューヨークの古本商であるガブリエル・ウェルズが入手した端本を一枚ずつ分割し、アメリカの愛書家、書誌学者として知られたA. エドワード・ニュートンの解説をつけて1921年に販売したものである。旧約聖書「マカバイ記2」の7章から8章の部分にあたる。
 『42行聖書』は活版印刷機によって印刷された歴史上最初の本格的な書物と考えられている。グーテンベルクはこの技術を実用化するために、印刷機本体だけでなく、金属の活字や油性インクも独自に開発した。印字は極めて鮮明で、550年以上も前の印刷物とは思えない美しさに目を奪われる。

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