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ジェイン・オースティン コレクション

 ジェイン・オースティン(Jane Austen, 1775−1817)は、平凡な日常生活での人と人との交流を通して「生のモラル」を問うイギリス小説の基本的パターンを完成させたイギリス近代小説の元祖と言われる。このコレクションは、彼女の六つの小説をはじめ、少女時代の作品、未完の小説など、すべての作品の初版本を揃えている。以後1970年代までに出版された全集、書簡集、伝記、翻案劇、続編、研究書等が収集してある。

 1811年、最初に出版された小説『分別と多感』は「ある婦人の作」と記され、以後1813年出版の『高慢と偏見』は「『分別と多感』の作者による」、『マンスフィールド・パーク』(1814)は「『分別と多感』と『高慢と偏見』の作者による」、『エマ』(1815) は「『高慢と偏見』等々の作者による」と記されている。
 オースティンの死後1818年に四巻本として出版された『ノーサンガー・アビー』と『説得』は、タイトルページには「『高慢と偏見』、『マンスフィールド・パーク』等の作者による」と記されているが、兄ヘンリによる巻頭の「作者略伝」には“Jane Austen”の名前が明記されている。

 左側の11冊は、オースティンの生前に出版された『分別と多感』の第2版(1813)、『高慢と偏見』の第2版(1813)と第3 版(二巻本、1817)、『マンスフィールド・パーク』 の第2版(1816)である。
 右側の4冊は、1870年出版の、甥ジェイムズ・エドワード・オースティン=リーによる『叔母の思い出』(A Memoir of Jane Austen)、翌1871年、この初版に 「レディ・スーザン」、未完の小説『ワトソン家の人々』と『サンディトン』の一部、『説得』の削除された章を付け加えて出版された第2版(背表紙のタイトルはLady Susan &c.)、姪ファニー・ナイトの息子ブレイバーン卿 がオースティンの手紙のうち96通を編集・解説した二巻本『ジェイン・オースティンの書簡集』(1884)である。両者とも、オースティンをヴィクトリア朝の理想の女性、皮肉や風刺とは無縁の、上品で優しい「家庭の天使」のように描いている。

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