山東菴京山編作:一立斎廣重畫『無病長壽養生手引草』
東都 : 山田屋庄次郎, 安政5 [1858] 自叙 2巻
劇作者の山東京山が、1858年(江戸時代末期)に、一般大衆を対象に執筆した長寿養生の指南書です。養生法が、庶民にも読みやすい漢字仮名交じり文で、絵入りで説明されています。
養生書の著者の多くは医者で、劇作者が著者というのは大変珍しいことだといえます。劇作者であっても、「腹の内の機関(からくり)」の図画などから、医学の知識を有してしていたことが伺えます。
また、挿画は「東海道五十三次絵」の作者である浮世絵師の安藤広重の作で、非常に繊細なタッチ、美しい色使いで、一見の価値があります。